もう一度出会えたら
沙羅がビックリしたように声を上げた。


「気づいてないって…何に?」


『マジかー……まぁ、あの頃の菜々は先輩しか見えてなかったからね』


ため息を吐くようにそう言った沙羅に?マークしか浮かばない。


『彼、大学の後輩だよ。ちなみにサークルも一緒。…あのルックスでもちろん当時から人気だったし、サークルの飲み会でも何度か見た事あったから…菜々も気づいてると思ってたんだけど。』


「うそ…」


『あ…もしかして初めまして的な事言っちゃったとか?』


「…多分。彼の方は知ってたってこと?」


私ってそんなに周りが見えてないほど先輩しか見てなかった?


ううん、そんな事なかったはず…。


でも私たちのサークルは人気があったから人数が多くて


同級生や先輩の周りの人たちは覚えていても、後輩となると全員の顔は覚えていないのは確かだった。

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