ブルーカクテルで乾杯を
社会人になって二年。広告代理店に入社するのが夢だった。
朝から晩まで営業に回る毎日に疲労は感じるものの、不満はなかった。

私が忙しくしていても、向こうは嫌な顔せずにいてくれる。逆の立場になる事もあるから、どこか対等でいられるのだと思う。

【頑張ってるか?24日は一緒にメシ食える?】

……24。イブだ。
乱雑したデスクにおいてある卓上カレンダーを手にとって、曜日を確認する。

金曜日なのを確認し、学生の頃なら一緒にひと晩過ごしていただろうと思う。
けれど、今は曜日だけで簡単に事を決められない。

【まだハッキリしないけど、頑張ってみる】
【おう。頑張れ】

たった数文字の言葉に、自然と笑みが溢れる。だから私も【ありがとう。そっちもね!】と即答して、仕事に向き合った。
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