君は私の人生の、輝く太陽。




「最近涼香変だよ?・・・よくぼーっとしてる」





"変"だと言われて、心臓がドクンッとはねる。





・・・バレた?




いや、バレるわけない。




「・・・そう?疲れが溜まってんのかな〜?」





私はまた笑顔を作る。





「なんかあったら言ってよね!」





そんな私を見て、莉心ちゃんも笑った。





この笑顔が偽物だなんて、誰も疑わない。





ねぇ、私の笑顔ってそんなに完璧?





全部作り笑いなのに。




バカみたい。





私の作り笑いに気づかないみんなも。





私が遥香だと気づかないみんなも。





そんなみんなに気づかれちゃいけないのに、気づいてほしいと思う私も。





みんなみんなバカみたい。





結局みんな、見えているものしか信じない。





言われたことしか信じない。





だから、私が遥香だと気づかないんでしょう?





だから、お通夜の時に涼香に気づかなかったんでしょう?





なんで誰も気づいてくれないの。





気づいてほしいの。





気づかれちゃいけないけれど、気づいてほしいの。





「・・・涼香!玲(レイ)先輩が呼んでるよ!」





「えっ!?玲先輩!?」




私はガタッと席を立った。





実は、遥香として、玲先輩が好きだった。





涼香と私と、玲先輩は委員会が同じで。





先輩は優しくて、面倒見が良くて。





そんな先輩に惹かれていった。





「・・・あ、涼香ちゃん。ちょっと話できる?」





「ぇ、あ、はいっ!!」





緊張してうまく話せない。





今私は涼香だということを、忘れていた。
< 26 / 101 >

この作品をシェア

pagetop