涙から好きへ
「杏果、俺と付き合ってくれる?」


「うん…うん!」


夢のようにキラキラしている。

「楓って呼べよ。俺だって杏果って呼んでるし。」

「か、楓…」


からだと顔の体温はかなり高いんだろうな。

好きな人と両思いなんて、思ってもなかった。

「楓の好きな人って、最初からわたしだったの?」

「最初からってなんだよ。途中で変わったみたいなのやめろよ。かなり前から好きなんだけど?だから、話しかけたりしたんだけど。」

わたしの、勘違いだったんだ。

百合ちゃんのことも、知らなかったみたいだし。

かわいそうだけど…。


でも、悩んだからこそ掴めた幸せなんだろうな。






「ねぇ、楓…」


「ん?」


「あのね、わたしもかなり前から好き。」









Fin.
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