涙から好きへ
「嘘じゃないから。」


そう言ってわたしに近づいてから

チュッと柔らかくキスをする。



「これでも、信じてくれない?」

耳と頬を真っ赤にしながら聞いてくる高宮くんを少しだけいじめたくなってしまう。


「信じられない。かも。」

こんな風に言ったらどうなるのかなって…ほんと、性格悪いのはわかってるけど…


「じゃあこっちおいでよ。」

二人しかいない教室で、わたしは高宮くんの方に近づくと、

ギュッと抱き締められた。

「こんな恥ずかしいこと、好きな子にしかやらないからな。」


耳元で囁いた優しい声にわたしまで赤くなる。
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