[完結]甘やかし王子様が離してくれません。



満腹感も相まって、先生の優しい声が子守歌効果を発揮してうとうとしてる人も何人かいる。


でもわたしは古典好きだから普通に起きて授業を聞いていられる。



「男は女と駆け落ちをしますが、芥川というところの道中にある蔵で女は鬼に喰われてしまいます」



鬼……か。
多分、身分が高い女の人を連れ戻しに来た人の比喩なんだろうなぁ。



「女は喰われる際、大きな声で叫びますが雷雨の音で男の耳には届きませんでした。そして夜が明け、男が蔵の中を見たら愛しい女の姿はどこにもなく……という悲恋の物語です」



……悲しすぎるよね。

お互いのことが大好きで、駆け落ちまで決意したのに。


< 244 / 360 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop