雪の華
雪の華

最近は確実私をマスターした彼…。


機嫌の取り方も


ちいさな変化にも気付いて褒めてくれる。


ケンカしても必ず折れてくれる

いつも…。


だからケンカした次の日はメールで

-昨日はごめんね-


いつもの事。


見逃しちゃいけないから…彼を。


せっかく会えた運命の人だから。



モデルの仕事もしてる。

カメラのレンズの向こうに彼がいると思って…

私は色々な表情をする。


見ててね。

どんな時も私だけ…。



皇雅はヒゲを整えるのにハマっているらしい

かっこいいけど…

くすぐったい。

ほっぺたスリスリされる。


私を子供扱いするのが不満。


-仕事終わった-


一応、報告。


-今日は会えそうだから‼-


それだけで、一気に嬉しくなる。


地下鉄に乗って地上に上がる。

人が行き交う音

車の音


時間で動く景色。


皇雅の家に向かう途中にあるパン屋さん。

メロンパンが好きな彼のために5つも買った。

3つは皇雅、後の2つは…私。


誕生日も一緒

好きな食べ物も一緒

嫌いな食べ物も一緒

血液型も一緒



まくらが高くないと眠れないところ

お風呂が長いところ

笑うと目がなくなっちゃうところ

何でも「大丈夫」って言うところ

絶叫マシーンが苦手なところ

困るとヒゲを触るところ

忙しいと連絡くれないところ

私の髪の毛を触るところ

サラダ食べてると「うさぎみたい」って言うところ

「キライ…」って言うと「スキ」って言ってくれるところ

嘘が下手なところ

私より手先が器用なところ


全部…大好きだよ。


皇雅が教えてくれた。


「雪の結晶見てみたい」

「黒い手袋はいたら見れるよ」って。


ハラハラ落ちてくる雪が手袋の上にのった…

溶けていく雪…

本当に写真の雪の結晶の形をしていた。


「一瞬だから見逃さないようにちゃんと見て‼」

「すごい‼初めて見た…」


-一瞬だから見逃さないようにちゃんと見て‼-


私のケータイは彼の写真ばっかり。

笑った顔

不機嫌そうな顔

寝てる顔

横顔

後姿


どんな皇雅も大好きだよ。


一瞬を見逃さないように…


出会って恋に落ちた日を忘れないように


恋から恋愛に変わった日を忘れないように


恋愛から運命の人に変わった日を忘れないように


いつまでも隣で笑っていられるように


-ごめんください‼-

-咲雪、メロンパン?-

-メロンパンが先?-

-おかえり-

そう言って抱きしめてくれるところ…

-ただいま-



全て愛しい

最高の時間をありがとう

これからもよろしくね…


気まぐれで、わがままな私だけど…。


皇雅も私の一瞬を見逃さないでね…。


二人なら…一緒なら…こわいモノなんてない。


あなたがいてくれるから…私は輝けるから。


あなたを照らす光でいたいから…


ずっと側にいて…
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