初恋
離陸して少し立つとシートベルト着用サインは消えてキャビンアテンダントが飲み物を出した。



葵はジュースを飲んでのどの渇きを潤した。



そんな葵を紫月は見守っていた。



家族を亡くしてしまった葵にしてやれる事・・・・



それは安心感だと思う。



紫月自身も5年前に両親を交通事故で亡くしている。



だから突然、家族がいなくなってしまった気持ちは分かる。



「紫月・・・気にしないで仕事してね」



葵の言葉に紫月はにっこり微笑んだだけだった。



しばらくすると豪華な食事が出された。



食べ終わると雑誌を手に取り読んでいた葵はうとうとし始めた。



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