初恋
メイドはスーツケースを開けると葵の洋服を丁寧にクローゼットに入れる作業を繰り返していた。



スーツケースが3個なのにその作業はあっという間に終わった。



葵はする事もなくメイドがしまっている様子をベッドに腰をかけてぼんやり見ていた。



たっぷり寝たはずなのだがひどく身体が重い気がする。



時差ぼけかなぁ?



葵はあまり丈夫な方ではない。



風邪を引きやすく、何度も肺炎になっているのだ。



「コホッ・・・」



乾いた咳が葵の口から出る。



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