ハートに触っちゃダメです!


「閉まってる!」

正門前


ギリギリ間に合うかと思った

けど

無情にも門はキッチリ時間通りに閉まっていて


「今日も・・・行ってみる?」


この前のあの出来事

丸瀬先生がまた私を忘れてしまったあの出来事


「でも・・あそこは・・・やめとこう。」


どっちみち登れても一人で降りられないし



塀を登ることを断念し


向かったのは

卒業式の行われる体育館



すぐ裏

そこは、職員の駐車場

道路との間

ここだけ高い塀ではなく金網のフェンスになっている


「知る人ぞ知る・・・だよね?

これなら簡単簡単」


ひとり言いいながら

金網に足をかけ


楽々と登り

フェンスの上まで来て降りる準備



反対側に片足


出した


その時
< 498 / 526 >

この作品をシェア

pagetop