新選組と最強少年剣士
真剣勝負した時は勝った。


というよりも‥‥‥


「あいつは自分より弱い上司を認めないんですよ」


「そうなのかい?」


「気を緩めていたら、寝首を掻かれかねないような厄介な部下だからさ」


「気の強い部下だなぁ」


しみじみと呟く近藤さん。


あんまり信じてないだろう。


この人、そういう経験なさそうだし。


実際に何回か僕は掻かれそうになった。


なんとか返り討ちにしたが。


「近藤さん、もし、あいつがここに来たら‥‥‥
立みたいに、また受け入れてくれる?」


「ああ、安心したまえ。受け入れるさ」


「ありがとう。約束、ね」


「約束かぁ。君のもう一人の部下も、なかなか手強そうだな」


お察しの通りです。


立なんて可愛いと思うくらい厄介な部下です。


「実力は確かだから、安心して」


「期待しておこう」


期待を裏切るような変わり者だよ。


心の中でそっと呟く。


あいつのターゲットは今は僕だから、まぁ大丈夫だとは思うのだけど‥‥‥


不安だ。


「剣壱君」


「はい?」


「親御さんのことを、聞いてもいいかね?」


ドクンッ!


心臓が大きく脈打った。
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