ストーカー被害者。

少し叫んだせいで落ち着いた。





なんで・・・・なんで私が、好かれなきゃいけないの?



なんかいけないことした?





っていうか・・・・

「もしかして・・・・ストーカーするつもり?」



私がピンチならば助けに来るって・・・・つまり私をずっと見ていて



危ない! と思ったら登場するってこと?


         =ストーカー




警察、警察に電話しよう!




そう思って電話のほうにズカズカと歩いていこうと思った。





けど、やめた。


――――――なんだか・・・・・。


その『白馬の王子』が手紙と一緒に置いていった赤い薔薇を見ていると自然と怒りや、イライラや悪寒が消えた。




そうだよ・・・・。あの薔薇には罪がない。



ただ、その『白馬の王子』に偶然買われた薔薇。




何も知らない薔薇。 なんだか私よりも可哀相になってきた。





なんでだろう・・・・どうしちゃったんだろう。



いつも、植物を人間みたいに考えたことがなかった。
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