俺様御曹司による地味子の正しい口説き方 ※SS集
「優ちゃん着いたって?」

「うん。会場内には入ったみたいなんだけど、私たちの場所が分からないって。もうすぐくるんじゃないかな?」

そういってぐるりと周りを見渡すと、一定の距離をおいて回りにできている人垣。

「私達の学年って多かったんだねぇ」

こんなに人がいたら優ちゃんも大変だ。

その時、会場内のざわつきが一層大きくなりマイクが入る。
端の方にいることと、ざわつきではっきりとは聞こえないが、同窓会が始まって当時の学年主任の挨拶が行われているようだ。

乾杯の音頭とともに人垣を掻き分けて優ちゃんが辿り着いた。

「もーーーこの辺特に人が多くて。
やっと会えたーーーー!」

「優ちゃん、お疲れ様です」

「又迷ってたの?相変わらずね」

「杏ちゃーん。茜ちゃーん。久しぶりに会えて嬉しい!
あれ?あれれれれ?杏ちゃん!すっごく変わった!眼鏡やめたんだね!
きゃーーー超可愛い!!
いやーん。茜ちゃんは相変わらずクールビューティーだね。
綺麗なお姉さんは大好きだ!」

口を挟むことが出来ないまま優ちゃんの弾丸トークは自己完結していた。
うん。私も大好きだ。

「優ちゃん、落ち着きなさいな。何よクールビューティーって」

私たち3人の中ではお姉さん的存在の茜ちゃんは呆れたように優ちゃんに問いかける。

え?知らなかったの?

「えーーー茜ちゃん知らないの?高校時代から茜ちゃんそう言われてたよ?
私たちの前ではそうでもなかったけど、特に男の子の前ではそっけなかったりしたからさ、高嶺の華っぽく言われてたよ。ふふふ」

「し、知らないわよ。そんなっ、……」

「それがね、優ちゃんよ。なんとそんな茜姉さんに彼氏が出来たそうで。ふふふ」

「なんと!クールビューティーがついに。その彼氏が羨ましすぎる!」

「「ねーーーーー」」

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