別れるための28日の蜜日
律人が飯島君に探りを入れたのを知っていたのに、私は知らないフリをした。
知っているのを律人に知られたら聞かれてしまうから。話さなきゃならなくなるから。

もう少しだけ。もう少し、あと一週間だけ。その間だけは甘い恋人同士でいたい。

そして今夜も何もないような、穏やかに温かな食卓を囲む。















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