偽りの翼Ⅱ


2日後、俺は病院から電話があり病院に足を運んだ



嫌な予感しかしない。



飯も喉を通らず、睡眠もろくに取らない



時間の感覚がなくなるほどだ。




携帯にはきっと月影のみんなや沢山の人からの通知があるだろう。




鳴りすぎて、でも充電もしなかったため




俺の携帯は電源が切られている




家にも昼間人が来ているようだけど、俺は病院にいるし、同居しているおじさんもおばさんも仕事のため出る人はいない




代わりに置き手紙が残っているけど




俺は一枚も読む気にならなかった




誰も、花恋が事故にあったことを知らない




「千尋くん、いいか?」




花恋の病室に向かう途中、俺は医師に呼び止められた




この人は、確か。




脳腫瘍を発症したとき、花恋の主治医だった先生だ





櫻田春樹――――――




そんな名前だった気がする





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