Snow Drop~天国への手紙~(上)【実話】
「マジかよ…アツシ、お前らだって1ヶ月は経ったよな?

毎週末、あこちゃん泊まりに来てんじゃねぇの?有り得ん!!…ギャハハハ~まだかぁ?」

「うるせぇっ!!」

バシィッ

あっちゃんは、ついにヒロトくんの頭に渾身の一発をお見舞いした。

「痛ぇ~!!…お前が手ぇ出さねぇって…あこちゃん!君、どんな防御対策してんだよ、ヒャハハハ~!」

え~!あっちゃんて、そんなに手、出すの早いの?

絶対、嘘だ~!
それこそ有り得ないよ~!

この1ヶ月というもの、確かに週末となると、あっちゃんの家に泊まっているけど…

でも、ただ、腕枕をしてくれて、優しいキスをしてくれるだけのあっちゃん。

そして、抱き締めてくれる。

…その先はまだ何もない。

だから…手ぇ出すのが早いなんて、有り得ないと思う。

でも、待てよ?
じゃあ…あこは、それだけ魅力が無いって事?

今まで何とも思わなかったけど…

でも、ヒロトくんの発言のせいで、急に不安が波になって押し寄せて来る。

「有り得ません!!有り得ませんっ!!ギャハハハ~」

「うるっせぇなぁ~ヒロト!ちょっと黙れ!!」

あっちゃんとヒロトくんがじゃれ合い初めてしまった。

不安そうな面持ちで黙り込むあこに、エリがあこの耳元でヒソヒソと話だした。

「あこ、焦るな!焦るなっ!!

その時が来たら、全部アツシくんに任せたらいいからっ♪」

『べっ…別に焦ってなんか…』

あこが経験した事が無いのを知ってるのは、エリだけだ。
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