Snow Drop~天国への手紙~(上)【実話】
どうして、男の人が運転している姿って、こんなにもかっこよく見えるんだろう…

それは…きっと、あっちゃんだから。

あこが、自分の気持ちに気付いてしまったから。

運転するあっちゃんに見とれていると、車が停まった。

「ホイ、ヒロト!着いたぞ!!」

ここがヒロトくんの家かぁ~。

暗くてハッキリとは見えないけど、新築みたいな、結構新しい家だった。

玄関先には、たくさんの鉢植えに、色とりどりのお花が並んでいる。

「おぉ、わりぃ!!お疲れ~、エリ、来い!!」

「はい、はい!」

エリとヒロトくんは、幼馴染みで、家がお隣さん同士。

よく見ると、ヒロトくんの家の隣には、見慣れたエリの家。

いいなぁ~、好きな人の家が隣にあるなんて。

いつでも会えるじゃん!

同じ場所で、あっちゃんの車から降りる2人を見て、凄く羨ましくなった。

エリは、あっちゃんの車を降りるなり、言った。

「アツシくん、ありがとね~!あこの事、宜しくね、ここから5分ちょいで着くから☆」

そう、実は、あことエリの家も近い。

お互いの家に行き合うなんてしょっちゅうだ。

エリの家から、信号を3つ通り過ぎて、角を右に曲がればあこの家がある。

「了解!あこ、道教えてな?」

『は~いっ♪』

一度、車を降りたはずのヒロトくんが、また、あっちゃんの車にひょっこりと顔を出した。

「おい、アツシ~…あこちゃん食うなよ~?ヒャハハハ!!」

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