Snow Drop~天国への手紙~(上)【実話】
『ケータイ!!ありがと…』

そっかぁ!
さっき、頬にキスされた時落としたんだった…

「おぅ、もう忘れんな!!あの…じゃあ…失礼しますっ!」

あっちゃんは、軽く一礼をすると、ドアを開けた。

でも、また直ぐに振り返って、急に真剣な顔で話し出した。

「俺…あこさんと、真剣に付き合ってます!まだ付き合ったばっかだけど…

遊びとか、そんな気持は全くありません」

た…大切にしたいと…思ってます。

じゃ~失礼します!」

あっちゃんは、さっきよりも深く頭を下げて、あこの家を出て行った。

『えっ!あっ…あっちゃん?』

パタン

行っちゃった…

でもね、嬉しい!!
あっちゃんがあんな風に思っていてくれた…なんて、嬉しいよ!!

でも…ヤバッ!

お母さん、どう思ったかなぁ?怒ってるのかなぁ?

お姉ちゃんにアリバイを作ってもらったの、バレちゃったよね!

ましてや、いきなり“俺が彼氏です”…なんて、驚かない。

『あの…お母さん?』

「……。」

おそるおそる、お母さんを見ると、ドアを見つめながら、固まってしまっていた。

「お母さ~ん!!あこの彼氏だってさぁ~!!」
ケラケラと笑って、明るく振る舞ってくれたのは、お姉ちゃん。

すると、お母さんがやっと口を開いた。

「お…大きい子だったわねぇ~お母さん、びっくりしちゃった!」

「えっ…つっこむとこって、そこなわけ?」

3人は、顔を見合わせて、一声に笑ってしまった。

そして、お母さんは言った。
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