甘々なボスに、とろけそうです。
ウィルくんの凄さを、改めて痛感する。それに、猫プリのバージョンアップが今から楽しみだ。そういうことなら、明日は助手兼いちユーザーとしての意見も述べて、なにか役に立てるといいのだけれど。
ふと、疑問がわく。
「ボスの会社は、ゲーム会社とも繋がりがあるんですね」
「あまりないが、俺のツテで、ちょっとな」
「ボスの会社って、どんなことしてるんですか?」
「AIって聞いたことあるか?」と問われ、「そんな映画がありましたよね」と言うと、「あれは感情を持ったロボットの話だったな」と、仕事の話から映画の話になった。
あらすじをざっと聞いただけで泣きそうになった私に、
「そんなことより、ミコ。俺が女として見てくれていないって?」
とボスが問い詰めてきた。
「好きな人の、家に来たとか」
「え? や、あっ……はい」
全部聞かれていたらしい。にしても、不意打ちすぎます、ボス。
「可愛いひとり言だな」
「ひとり言じゃないです、コタロウに話してたんで――」
話の途中で、思わず言葉が止まった。というか、遮られた。ボスの顔がいきなり近づいてきて、そっと、唇が重なったのだ。
あっけにとられていると、再び唇が重なりそうになり、私はボスを、両手で止めた。
「ミコ?」と不思議そうに、顔を覗き込んでくるボス。ボスとキスした事実にドキドキが止まらないし、私だって、もう1度したい。でも、やっぱり、きちんと知りたい。
「……ボスは、私のこと、どう思ってますか?」