甘々なボスに、とろけそうです。
「……!! は、ハヤトさんと?」
唐突だったので、かんだ。
「あー、名前で呼ぶようになったんだ」フォークをパスタに巻きながら、ニヤッと笑う里香子さん。
里香子さんも私も、本日のおすすめメニューである〝カルボナーラ〟をチョイスした。
若干太めのパスタに、卵のソースが絡まって、輝かしい。ゆで加減は、アルデンテ。その上に挽き立ての黒胡椒と粉チーズがまぶしてあり、なんとも香ばしい風味だ――といったことを、里香子さんが言っていた。
私は〝クリーミーで美味しい〟の一言でしか表現できなかったあたり、語彙力の差が甚だしい。
「いや、職場ではボスなんですけど。それ以外ではハヤトさんと……お呼びしようかなと」
「上手くいったのね~! そっかそっかぁ!」
「はいっ……おかげさまで……お付き合いすることに、なりました」
里香子さん、2日酔いとか大丈夫なのかな。凄く元気そうに見えるけれど。
「おめでとう!……でも、それにしては、浮かない顔してない?」
さすが里香子さん、鋭いです。
「なにかあったの? 私に言えることならなんでも聞くよ」