男装した伯爵令嬢ですが、大公殿下にプロポーズされました

メインディッシュを食べ終えて皿が下げられると、すぐに温かいアップルパイが紅茶と共に出された。

サクサクのパイ生地にデザートナイフを入れつつ、殿下から聞いたのはこんな話。


ひと月後に、青の騎士団の詰所にて、トーナメント形式の剣術大会が行われる。

それは青の騎士団の入団テストも兼ねていて、今までの優勝者は青の騎士として国に仕えているそうだ。

優勝せずとも、見所のある者にも、入団の声が掛けられるらしい。

年に一度のこの大会に、国中の猛者たちが集ってくる。

中には騎士になりたいわけじゃなく、単なる賞金稼ぎの剣士もいるそうだが、大半は安定した職を求める騎士志願者だ。


大公殿下はそんな説明をした後、挑戦的な笑みを浮かべて私の意思を確認する。


「お前を騎士にするわけにはいかないが、参加は可能だ。どうだ、腕試しに出てみるか?」


私の返事はもちろん「是非、出場させて下さい!」というものだった。

国中の強者たちが集まって、剣と闘志をぶつけ合う。

その光景を想像しただけで、鳥肌が立つほどの興奮を味わっていた。


< 114 / 355 >

この作品をシェア

pagetop