タイムリミットは君にサヨナラをするまで。
それから数分経った頃。
モゾっと起き上がる気配に手を引っ込めようしたものの、頭から離すよりも先に幸太郎が起き上がってしまった。
その反動で彼の頭の上にあった手が弾かれた。
何が起きたのか把握しようとキョロキョロする彼をみて笑いそうになる。
そして彼が止まった。私を見て。
口をパクパクする彼が一気に私との距離を縮めてきた。
「あ、亜優奈?起きたの??え、ちょ、まっ、な、ななな、ナースコール!先生!!」
慌てる彼の様子に笑みが零れた。
──おばあちゃん、ありがとう。
私ちゃんとみんなの元に帰れたよ。
そう空に向かって伝える。
なんとなく、『よかったね』って言っているみたいでカーテンがふわりと 靡いた。
戻ってこられたんだ。
そっか。よかったぁ。
ゼテルアさんにも挨拶していきたかった、な……───。
そう思ったのを最後に後のことは覚えていない。
突然睡魔が襲ってきて再び目を閉じた。
次に目を覚ましたのは、翌日の夕方頃だった。