『コーン』な上司と恋なんて
これって褒め言葉になるのかな。

でも、考えてみれば課長はいつも金澤さんの美味しい料理で手名付けられてるんだから無理もないと言えばそうか。


あの美味しい味に敵う物を私が作れる訳もないんだし、今日だって課長がお腹が空いてるからこそ、きっとまぐれ的にも美味しく感じるだけなんだろう。


気遣いもできて料理も美味しくて美人ともなれば、恋人としては言うこともないよね。



(もしも、あの人と本当に結婚して離婚したのだとしたら、どうして別れたりしたんだろう。先輩達が言ってたように、価値観が埋まらなかっただけなのかな)


缶ビールを飲みながら鍋の中身を頬張る。
私は、他にも簡単にできるおつまみを2種類ほど作って用意した。

課長はそれらを食べながら「どっちもいいね」と言った。

今言ってるそれは、本当に真実ですか?と聞きたい。



「ところで、さっきのアルバムのことだけど」


「もう貸しませんよ」


「残念。じっくりと見たかったのに」


「課長のアルバムを見せてくれると言うなら別です」


「えっ!それで見せてくれるんだ。いいよ。幾らでも見せてやる」


「本当に〜?ウソじゃないですか〜?」


思わず疑り深い言葉を吐いた。


「嘘は言わない。だから、もう一度後で見せてくれ」


「そこまで言うならいいですけど、課長のアルバムはいつ見せてくれるんです?」


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