『コーン』な上司と恋なんて

今度こそ素晴らしいプレゼントを

12月25日は、私と広幸さんの日々が重なり始めた日。

一年後の今日は、手作りのご馳走を一緒に食べるつもりで朝から準備に追われてる。


ローストビーフの作り方は金澤さんに教わった。
サラダのドレッシングもスープも、彼女のレシピを参考にしたもの。


「でも、ケーキだけはオリジナルだからね」


イチゴやブルーベリーなどのベリー類をふんだんに乗せたタルト。
冷蔵庫から取り出し、トン…とテーブルの上に置く。


「早く帰って来ないかなぁ」


ウキウキしながらローソクを立てる。
視線を上げると、テレビボードの上には初夏の写真が置いてある。

真っ白いウエディングドレスを着る私と、タキシード姿の彼。
お姫様抱っこをしてもらいながら、ブーケトスをした時のものだ。


(楽しかったなぁ…お式…)


悠生が私のことを「キレイ!」だと褒めちぎり、結婚相手が自分じゃないとわかると途端に駄々をこねて大変だった。


(……それでも、ジョイ君がいたお陰で機嫌も直ったよね)


元気のいいワンコにいきなりペロペロと顔を舐められて驚き、最初はちょっと怖がってたけど。



「『お手』って言いながら手を出してごらん」


広幸さんに勧められて、胡散臭そうな顔を向けながらもゆっくりと手を差し出した。


「お…おて!」


悠生の声に反応して、ワンコはスッと右前脚を上げて乗せる。


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