ハッピーネガティブシンキング
「……仕事、辞める?」

体を折り曲げベッドに伏したわたしの側に腰掛け、静かに言う。

「……全部終わりにして失くなりたい」
「全部終わり」

簡単に続けられた言葉に、かっとなり声を荒らげた。

「何でそんなこと言うの」
「……全部終らせてリセットしてまた始めよう」

後付けのような言葉をつぶやく彼。
わたしはむくりと体を起こすとそのまま後ろに倒れ、呆けたように天井を見つめた。
瞼を閉じ、顔の上で手を握る。

「……嫌でしょうこんな暗くて重い奴。わたしなら嫌だ。わたしなら受け止められない、こんな奴」
「……仕事の人間関係より全然平気」

瞼の奥で、スーツ姿のままわたしの隣に横たわった彼を感じ取った。

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