赤い糸~切れた糸の続き~
やっと恋人になった私たち。

改めてお互いに興味を持った。私たちは夕日を眺めながら、軽いキスをした。

これからの始まりを期待して。

しばらくして、バイクにまたがった。

私は健斗くんを送り届けると、帰宅した。

「おかえり」と聖が迎えてくれた。

「健斗くんにちゃんと気持ち伝えてきた」と私が笑うと、おめでとうと笑顔で言ってくれた聖。

聖もこの4月から大学生になる。

つかの間の春休みを目一杯楽しむと意気込んでいた。

ある日、私は聖を旅行に誘った。

一応、卒業旅行を目的としたものだ。

聖は嬉しそうに笑ながら、快諾してくれた

聖の春休みを利用して、私は有給を取った。

2、3日旅行することにした。

私の愛車、アレクにまたがって。

「お母さん、お父さん行ってきまーす」と私たちは言って家を出た。

行き先は決めてない。

けど、せっかく春だから春を感じれる場所にしたいそう思ってる。

沢山想い出を作りたい。こうして二人で出掛けられる機会は少なくなると思うから。

しばらく走って、あるカフェに立ち寄った。

そこは以前私が来たことのあるあのカフェ。

咲斗さんへの想いを馳せながら色々考えたあの場所。

新緑と桜の淡いピンクが最高のコントラストを醸し出す、

まさに、絶景。秋には木々の紅葉が美しいカフェ。

私たちは向かい合って座った。

今回は軽食ではなく、お茶をする。

優雅なティータイムを楽しんだ。
< 28 / 66 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop