赤い糸~切れた糸の続き~
起きあがった私は朝のトレーニングを始めた。

体を相変わらずバキバキに仕上げてから私の朝は始まる。

顔を洗い、ジャージに着替えた私はランニングに外に出た。

もう何年も続けている私の日課。

走っていると、健斗君に逢った。

「今日はお休みですか?」と聞かれて、

そうよと返せば、嬉しそうに笑って、

「一緒に走ってもいいですか?」と言われたので、もちろんよ?と私は笑った。

だって断る理由なんて無いもの。

私と健斗君は並んで走り始めた。

健斗君は息を切らしながらも私に必死についてきた。


4月になると、忙しさはピークを迎える。

暴れまわるように駈けずり回り、仕事をこなして行く。

仕事に必死になりすぎて頭は回らない。

それでも健斗くんは話を聞いてくれる。

社会人2年目になった健斗君もなんとか順調のようでホッとした。
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