ヴァージンの不埒な欲望
夢の時間の終わり

今度作るお弁当のメインは、ハンバーグにしよう。煮込みハンバーグにすれば、前日から準備ができる。きのこなどを入れた、野菜たっぷりのトマトソースだ。

ハンバーグの付け合わせには、スパゲティ。なぜか、私の中で外せない組み合わせ。

ポテトサラダも入れよう。あっ、前回はデザートまで頭が回らなかったけど、今回は何か入れよう。

ウサギりんごなんて、どうかな?ちょっと、子どもっぽいかな?

すごく、悩む。拓夢さんはどう思う?と、心配になる。でも、それも楽しいと思える。自然と、顔がにやけてしまう。

お弁当作りも二回目になり、ほんのちょっとだけ、睫毛の先くらいの、余裕が出てきたかも。

今回も、お弁当作りの事を常に考えながらも、仕事はきっちりとこなしていた。いや、いつも以上に捗っていた。

平日に、予行演習をしたお弁当を職場に持っていった。

「愛美ちゃんのお弁当、おいしそう!」

志村さんが上げた声に、みんなの視線がさっと私のお弁当に集まる。

「あっ……」

やっぱり、何も反応できずに固まる私。周囲の先輩達は私にユル~い微笑みを向けただけで、何事もなかったように、お昼ご飯を食べ始める。

「えっ?……」

先輩達の反応に戸惑いながら隣の志村さんを見れば、ニコッと笑みを返されて、志村さんもお弁当を食べ始めた。


< 121 / 143 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop