愛‥とは?夫婦‥とは?

破局


大空・・side

今日は、ピアノの関係者と食事があり
その帰りに・・

前を歩く人の後ろ姿に
見覚えが・・
「‥‥りょうか‥‥」

しばらく歩くと
綾華は、立ち止まって何かを見ていた。
俺は、まわりを見回すと
「あいつ、なにやってんだ!」
大賀が、若い女とべったり
くっついて歩いていた。

綾華は、はぁーと
ため息をつくと
再び歩き始めた。

俺は、綾華の後を追って歩く

綾華は、小さな公園にはいり
ベンチに座ると
星空を見上げた。

こんな夜中に危ないな
と、思っていると

『涙もでない。
そんな感情も
なくなってしまったのかなあ』
と、自嘲的に言った。

だが、その顔は
疲れや悲しみ苦しみが見えた。

大賀が女といて
そんなに辛いの?
悲しいの?

俺が、いなくなったときも
少しは悲しんでくれた。
と、考えていたら
「綾華。」
と、声をかけてしまった。

綾華は、俺を見て
驚きと同時に、嫌な顔をして
立ち去ろうとしたから
「送るよ。」と、言うが
「結構です。」と、言われ
「同じ方向に帰るだけだから
綾華は、普通に帰れば良い。」と、言った。

綾華の後ろ姿を見ながら
何度····走っていき·····
抱き締めたい衝動を
押さえたか、わからなかった。
< 26 / 85 >

この作品をシェア

pagetop