愛‥とは?夫婦‥とは?
7項 

・・・合う


葵・・side


あの日寝室で、倒れて病院に運ばれてから
中々、体調が戻らずに入院が
長引いた。

赤ちゃんがいた子宮の戻りも悪くて
他に悪いところがないか
検査もした。
だが、他に異常はなかった。

先生は、
「ゆっくり治しましょう。」
と、言ってくれた。

大空は、時間が許す限り
そばにいてくれた。

その日も
「葵、一度帰ってくる。
何か欲しいものはないか」
と、訊かれて
「何もないよ。」
と、話した。

大空はその日、中々戻らなかった。

夕方、戻ってきたが
何か、また、考えている感じだった。

私は、何も聞けずにいた。

聞くのが····怖い······。

卑怯な私は、
このまま触れずにいたら
大空は·····私と······ずっと
一緒にいてくれるのでは·····
と、思っていた。

入院もひと月を過ぎた。

子宮もやっと元に戻り
普通の生活をしながら、
体をならしていくように
言われて病院を退院した。

大空にマンションまで
送って貰い
大空は、少しすると仕事へ出掛けた。

私は、病院から持って帰った
荷物を少しずつ片付けていた。

すると·····


鞄のポケットに
綺麗な封筒が入っているのに
気がついた。
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