明日の蒼の空
 夏美さんの部屋は相変わらず本だらけ。足の踏み場もない状態。今から物置部屋を片付けるのも大変。

 私の部屋は比較的物が少ないので、りさちゃんは私の部屋のベッドで眠ってもらうことになった。

 私もパジャマに着替えて、床に布団を敷いた。

「この絵本は、ちょっと面白いのよ」
 夏美さんがベッドで横になっているりさちゃんに絵本を読み聞かせ始めた。

 むかーし、むかし、あるところに、おじいさんとおばあさんがいました。おじいさんは山に芝刈りに行かず、家でごろごろしていました。おばあさんは川で洗濯をせず、家でごろごろしていました。桃は流れて来ませんでした。東ひまわり川は今日も平和です。めでたし、めでたし、めでたし。

 夏美さんの絵本の読み聞かせは一瞬で終わってしまった。

 あまりの早さに私は思わず笑ってしまったけど、りさちゃんは残念そうな顔をしている。
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