明日の蒼の空
「今日もスケッチブックを持ってきたのね。よかったら、蒼衣さんが描いた絵を、私に見せてくれないかしら」
店長兼料理長のひばりさんが厨房から出てきて、食事中の私に言ってくれた。
ひばりさんが私に言ってくれたのは、これで二回目。
ひばりさんと知り合いの夏美さんの話によると、空のキャンバスに、料理の絵とランチメニューの文字を描いているのは、ひばりさんとのこと。
絵心があってもなくても、描こうと思えば誰でも描けるとのことだけど、あんなに上手に描けるのは、この町では二人だけしかいないらしい。
そのうちの一人がひばりさん。私の憧れの人であり、尊敬する人でもある。
「い、いえ……。ひばりさんに見せるほどの絵ではありませんので」
前回の時のように私は下を向きながら答えた。
家から持ってきたスケッチブックには、部屋の窓から見た朝焼けの風景。オレンジ色のひまわり畑。紫色のラベンダー畑。夕焼け空とポプラの樹。空を舞っているタンポポの綿毛。夏美さんの似顔絵。みんなのひまわり憩い食堂の店員さんたちの似顔絵。などの絵が描かれている。
本音を言えば、絵が上手なひばりさんに見てもらいたい。私が描いた絵の感想を聞かせてほしい。
「いつか見せてくれるかしら」
ひばりさんはテーブルの横に立ったまま、優しい声で私に言ってくれた。
どう返事をしようか、私は下を向いたまま考える。
「は、はい。いつかお見せしたいと思います」
私は顔を上げて、他の店員さんに聞かれないように、小さな声で答えた。
「ありがとう。楽しみにしてるわね」
ひばりさんがにっこりと微笑みながら言ってくれた。
「は、はい。あの……」
「なあに?」
「い、いえ……。何でもありません」
私は今日も勇気を出せず、また下を向いてしまった。
店長兼料理長のひばりさんが厨房から出てきて、食事中の私に言ってくれた。
ひばりさんが私に言ってくれたのは、これで二回目。
ひばりさんと知り合いの夏美さんの話によると、空のキャンバスに、料理の絵とランチメニューの文字を描いているのは、ひばりさんとのこと。
絵心があってもなくても、描こうと思えば誰でも描けるとのことだけど、あんなに上手に描けるのは、この町では二人だけしかいないらしい。
そのうちの一人がひばりさん。私の憧れの人であり、尊敬する人でもある。
「い、いえ……。ひばりさんに見せるほどの絵ではありませんので」
前回の時のように私は下を向きながら答えた。
家から持ってきたスケッチブックには、部屋の窓から見た朝焼けの風景。オレンジ色のひまわり畑。紫色のラベンダー畑。夕焼け空とポプラの樹。空を舞っているタンポポの綿毛。夏美さんの似顔絵。みんなのひまわり憩い食堂の店員さんたちの似顔絵。などの絵が描かれている。
本音を言えば、絵が上手なひばりさんに見てもらいたい。私が描いた絵の感想を聞かせてほしい。
「いつか見せてくれるかしら」
ひばりさんはテーブルの横に立ったまま、優しい声で私に言ってくれた。
どう返事をしようか、私は下を向いたまま考える。
「は、はい。いつかお見せしたいと思います」
私は顔を上げて、他の店員さんに聞かれないように、小さな声で答えた。
「ありがとう。楽しみにしてるわね」
ひばりさんがにっこりと微笑みながら言ってくれた。
「は、はい。あの……」
「なあに?」
「い、いえ……。何でもありません」
私は今日も勇気を出せず、また下を向いてしまった。