独り占めしてもいいですか…?【完】
「今日どこか行きたいとこでもあった?」


「あっ、えっと…お母さんの誕生日プレゼントを探すの手伝ってほしくて」





よかった…理由考えといて。


誕生日近いのは本当だし、嘘じゃないもんね。





「おっけ。なら行きますか」





「うんっ」





やっぱりいつもの千景だ。


いつも通りかっこいいし、ドキドキするよ…っ





私たちは他愛のない会話をしながら、近くのショッピングモールへとやってきていた。





「何か目星とかはつけてある?」


「うーん、実は何も考えてなくて…」





お母さんには申し訳ないけど、それどころじゃなかったもんね…


千景になんて言おうかをずっと頭の中でシュミレーションしていたのだ。





「だと思ったよ。よし、なら片っ端から見ていくか」





千景はいつも通り笑顔を浮かべると、元気よくそう言った。
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