独り占めしてもいいですか…?【完】
千景は視線を逸らしながらも、ポツリとそう呟いた。





「…本当は、俺が美生のこと助けてあげたかったけど」





千景…





その気持ちだけで十分だよっ…





「ありがとう、千景」





今この瞬間にも千景のことを抱きしめたい衝動にかられた。





嘘でも冗談でもなんでもいい。





今はその言葉だけで素直に嬉しかった。





それから私たちはカフェを出て、二人で外を歩いていた。





「前から気になってたんだけど、いつから辻先輩と仲良くなったの?」


「うーんと、夏休み明けかな」





初めて会ったときは正直、そんないい人には見えなかったもんね。


人は見た目に寄らないってことだね。
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