笑顔と猫とどんぶらこ~フーテンさきの歌紀行~
 イケメン男性と激しく愛し合っている夢を見て目が覚めた。夢だけど、ものすごく気持ち良かった。

 函館のネカフェでひとりエッチをして以来、禁欲生活を送っているため、欲求不満が夢に現れたのかもしれない。もし、夢が現実になったら、すごく嬉しい。でも、夢のようなエッチをしてしまったら、旅は終わってしまう。あたしは複雑な気持ちでテントから出た。

 どこまでも透き通った青空に、ハートの雲が浮かんでいる。目の錯覚ではない。確かにハートの雲。朝日の光に照らされて、ほんのりピンク色。ちょっとエロい感じに見える。

 もしかしたら、夢が現実になるかもしれない。素敵な出会いがあるかもしれない。運命の人と巡り合えるかもしれない。そのときのために備えて、身なりをきちんとしておく必要がある。

 すごく冷たいけど、我慢、我慢。公園の水道で頭を洗って、濡れタオルで体を拭いて、久しぶりにメイクをしてみた。札幌のネカフェでシャワーを浴びて以来、ずっとお風呂に入っていないので、腋臭が臭い。コロンスプレー、シュシュシュシュシュ。
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