お兄ちゃんと妹。
ドアを開けると、ビクッとした唯がいた。

「わ、びっくりした。伊月ちゃん、ひさしぶりだね。」

五月蝿い。そんな事を言うのも今のうちだ。

「お兄ちゃんは?」

「ん?あ、俊くん?さっき、アイス買ってくるって。伊月ちゃんも、一緒に食べよ?」

「いらな・・・」

ちょっと待て。

「伊月ちゃん、いらないかぁ・・・。やっぱり、私がいるかー」

「食べる!!唯さんがいても、何の問題もないし、お兄ちゃんも、楽しいと思うから。」

食べたくない。唯、お前がいると、吐き気がする。お兄ちゃん以外死ね。(心の声)

「!!嬉しい~!今、唯っていってくれたぁ!そっかぁ。じゃ、食べよ!」

「はい!」

仲が良いと思っている人から、裏切られ、叩き落とされる顔も悪くない。

「唯ーたーいまー。」

お兄ちゃん!!

「俊くん、来た来た!伊月ちゃんも、食べるって!」

「伊月?部屋から出てきたのか!?」

「え、今まで出てこなかったの!?」

コクン

「え、もしかして、私がこの家に来るの、待ってたりした?」

「うん。唯さんに会って、仲良くしたかったから。」

No.自意識高すぎな。お前を叩き落とすためだよバーロー。

「お兄ちゃん、唯さん、話があるの。良い?後、唯さんが来るまで、部屋から出てこなかったのは、二人と話がしたかったから。」


嬉しそうにする唯。

少し複雑だが、ま、いっか、という兄。

さぁさぁ、パーティーの始まりだ。
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