俺様副社長のとろ甘な業務命令



「どうして……あんな嘘ついたんですか?」


開発部のオフィスをあとにして、帰社する車内で今さっきの出来事を口にした。


あの後、副社長は特に何も言わずに私を乗せた車を会社に向かって走らせ始めた。


山城部長の嫌な態度から庇ってくれたのは状況からわかる。

けど、自分のせいにまでして、どうして……。


「何か問題でもあるか?」

「ありますよ。大有りです。もし、嘘がバレたらどうするんですか? 私、昨日残業までみっちり働いてましたもん」


チラリと運転する横顔を盗み見る。

副社長はフッと余裕そうに笑ってみせた。


「俺が言ったことが嘘か本当か、部長が確認するとでも思うか? そんなことするわけないだろ」

「そうかもしれませんけど……」

「それに、あのまま放っておいたら、お前とんでもないこと言いかねない顔してたからな」

「えっ、嘘! そ、そんなはずは……」


無いと思うんだけど。

もしかして、うっかり顔に出てたとか?


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