夫の真実


パーティーは、お義父様の挨拶から始まる。

挨拶の終わりに、

「実は、先月、次男の要が結婚致しました。妻の美保です。今後とも若い二人をよろしくお願いいたします。」

と紹介され、大勢の前で、頭を下げた。

要さんは、慣れているだろうが、私の緊張感は言葉では表されないくらいだった。


その後、いろいろな人に挨拶をして回り、

「お似合いですね。」

と言う言葉を沢山もらった。

パーティーの半ばに差し掛かった頃、突然、

「要、久しぶり。」

とやや大きめの声がした。

回りの人たちと一緒に振り向くと、キラキラが半端ないドレスの、派手な女性が近づいてきた。

目線は、要だった。

「やあ、しばらくぶりだね。大竹さん。」

要さんは、わざと丁寧に答えた。

すると、わざわざ『大竹さん』と、呼び掛けたにも関わらず、

「要、結婚したんだね。私に断りもなく。」

ああ、元彼女なんだ。

私だけでなく、回りの人たちにも、わかってしまったね。






< 3 / 41 >

この作品をシェア

pagetop