夫の真実
パーティーは、お義父様の挨拶から始まる。
挨拶の終わりに、
「実は、先月、次男の要が結婚致しました。妻の美保です。今後とも若い二人をよろしくお願いいたします。」
と紹介され、大勢の前で、頭を下げた。
要さんは、慣れているだろうが、私の緊張感は言葉では表されないくらいだった。
その後、いろいろな人に挨拶をして回り、
「お似合いですね。」
と言う言葉を沢山もらった。
パーティーの半ばに差し掛かった頃、突然、
「要、久しぶり。」
とやや大きめの声がした。
回りの人たちと一緒に振り向くと、キラキラが半端ないドレスの、派手な女性が近づいてきた。
目線は、要だった。
「やあ、しばらくぶりだね。大竹さん。」
要さんは、わざと丁寧に答えた。
すると、わざわざ『大竹さん』と、呼び掛けたにも関わらず、
「要、結婚したんだね。私に断りもなく。」
ああ、元彼女なんだ。
私だけでなく、回りの人たちにも、わかってしまったね。