私の彼氏は超肉食系

最悪の事件

私の日常は戻った。

医大受験の準備に入り、息抜きに喫茶店のバイトを入れている。

決して彼のことが嫌いで別れたわけじゃない。

彼には俳優を頑張ってほしいと思う。

俳優として実績を残さないうちにアパートに現れても会わずに追い返すつもりである。

ただここに現れたときに店長が上手く処理してくれるだろうという思惑もあった。

「それでどうなんだ？　アイツは上手くやっているのか？」

この店の出資者の息子である彼は店長にとって世話の焼ける弟みたいな存在らしい。

「ウザいくらいにＳＮＳで報告してくるところを見ると、上手くやっているみたいですね。」

ワザと冷たく言い放つ。

ＳＮＳの返事もそっけない一言にしている。

情が湧けば苦しくなってしまうのは私のほう。

「あーあ、なんでこんな無表情女に夢中になってるんだか・・・。１年も続くとは思わなかったぞ。」

店長が酷い言い方をしてくる。

それでも暇を見つけては声を掛けてくるところをみると私を彼に売ったことを気にしているらしい。
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