私限定の甘さ

「ちょっと話があるんだけど。
いいよね?」


「あぁ…」


少し不機嫌そうにそう言う高木。

その態度を見て少しイラッとした。


…こいつ、本当に愛と話す時と態度違いすぎ。


「愛…最近、元気ないんだけど」


「そんなの知ってる」


「じゃあ、なんで?」


怒りで声が少し震えてしまう。


「なんで…愛を傷つけるの?
今まで十分傷ついてきた。
それなのに、まだ傷つける気?」


私がそう言うと、高木が顔を苦しそうに歪める。


「もう、無理なんだよ。愛ちゃんといると嫉妬でおかしくなりそうなんだよ」


その言葉で私の怒りは爆発した。
< 317 / 413 >

この作品をシェア

pagetop