私限定の甘さ

怒り 怜side


今日は愛の誕生日の前日。

今日も愛と一緒にお弁当を食べる。

唐揚げを食べながらチラッと愛を見る。


…まだ仲直りしてないのか。


元気がないのは見てわかる。

最近、口数も減ってきたし。

そんな愛を見るのはもう嫌だ。

私は、そう思った。


放課後。

HRが終わり、高木の教室へ向かう。

ガラッと少し乱暴にドアを開けるとびっくりしたように周りの人が私を見る。

そんなことを気にする余裕もなく、私はキョロキョロと教室を見回す。

…いた。

高木のところへ歩いていく。

そして、高木の前で止まる。
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