小さな村の大きな話
2 ルール

あの日から数日がたった。
どうしよう…

全く馴染めていない!!!



ドンッ

「ちょっと、邪魔」

「きゃっ」

「“きゃっ”だってー。可愛いとでも思ってんのかなー??」

「うわぁー、きもーい」


馴染めていないどころか悪意を向けられている気がする。


「黎華さん!! おはようございます」

「今日のお昼ご一緒してもよろしいですか??」

「咲座さん、おはようございます」


そして、ここ数日で気づいたこと。
私が初日に声をかけた咲座さんはどうやらここではすごい権力者のようだ。


「…おはようございます、西城さん」


咲座さん自身はその権力を使って何かしようとか誰かを陥れたりとかそういうのは一切ない。
ただ、付き合う友人を選んでるんだろうな、と思う。
三人に声をかけられて返事をしたのは西城さんだけ。
三木さんと柊さんには目も合わせない。
友人と認めた人にしか挨拶をしないから。

でも、周りがそうじゃないんだ。きっと。
咲座さんの友人というのが一種のステータスのように見える。
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