癒し恋~優しく包まれて~
「うーん、それは分からないけど。好きかと聞かれたらうんとハッキリ言えないから、少し考えてみようと思うんだよね。キスも何でしちゃったのかと謎で……」

「ちょっ、ちょっと、待って! 今、キスしたって言った? 付き合っていないのにしたの? 柊花が?」


しまった……キスのことだけは隠して話していたのに、ポロッと口から出てしまった。

瑠美は丸くて大きい目をさらに大きくしていた。

今までの私からは想像も出来ないことだとは私も思っているけど、そんなに驚かなくてもよくない?


「うん、まあ、そう。なぜかしちゃったんだよね。そこは詳しく聞かないで。何だか恥ずかしいし」


いくら友達でもどんなふうにしたとかまでは話せない。


「うん、分かった。でも、1つだけ教えて。キスしてからどう思ったの?」

「どうって……だから、前向きに考えてみようと思ってる」

「その人、すごいね! この柊花を考えてみようと思わせるなんて。今度その人、紹介してよ。ぜひ1度会ってみたい」


今まで告白されたことはあったけど、考えてみようと思ったことはない。
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