癒し恋~優しく包まれて~
少し浮かれている気持ちもあったけど、萌絵さんとは明らかに違うと思うと、浮かれていた気持ちは冷めてきた。
ただ食事をするだけなのだから、深く考えるのはやめよう。
終業時間になり、早々と帰っていく人たちを横目で見ながら、私はファイリングをしていた。
あと2、3分もすれば終わるけど、約束の時間まで20分ある。何をして時間になるまで過ごそう……。
課長と話をしている入江さんを見てから、ファイリングを終えたあとはパソコンを何するわけでもなくぼんやり眺めていた。
「柊花ちゃん、帰らないの?」
「約束までまだ少しあるので」
「ん? そう? じゃ、お先にね」
萌絵さんは約束まで時間があってもなぜ退社しないのか不思議に思ったようだった。普通なら退社して、どこかで時間を潰すだろう。
だけど、約束している人がすぐそこにいて、一緒に出ることになっているからここで待つしかない。
課長との話を終えた入江さんが私の方に歩いてくるのが視界の端に見えた。意味もなくマウスをカチッと押す。
「三上さん、もう終わってる?」
「はい」
「ごめんね、もうちょっと待ってね」
ただ食事をするだけなのだから、深く考えるのはやめよう。
終業時間になり、早々と帰っていく人たちを横目で見ながら、私はファイリングをしていた。
あと2、3分もすれば終わるけど、約束の時間まで20分ある。何をして時間になるまで過ごそう……。
課長と話をしている入江さんを見てから、ファイリングを終えたあとはパソコンを何するわけでもなくぼんやり眺めていた。
「柊花ちゃん、帰らないの?」
「約束までまだ少しあるので」
「ん? そう? じゃ、お先にね」
萌絵さんは約束まで時間があってもなぜ退社しないのか不思議に思ったようだった。普通なら退社して、どこかで時間を潰すだろう。
だけど、約束している人がすぐそこにいて、一緒に出ることになっているからここで待つしかない。
課長との話を終えた入江さんが私の方に歩いてくるのが視界の端に見えた。意味もなくマウスをカチッと押す。
「三上さん、もう終わってる?」
「はい」
「ごめんね、もうちょっと待ってね」