Pyua love ~そして真実~
日曜日

「わー!やっぱり世界が違うね!」

夢花と私は、GARDEN SQUARE Tokyoの前に来ていた。

夢花は、夢の場所を目の前にし、はしゃいでいる。

周りには、スーツを着こなした会社員やブランド品をさり気なく着こなす人々や、OLの姿があった。

私は、写真を撮る夢花の腕を慌てて掴む。

「もう!夢花!恥ずかしいじゃない」
「えー!?そう?志帆は気にしすぎだって!」

そう言うと、エスカレーターで2階へ向かう。

そこには、日本初上陸のコーヒーの専門店やコンビニがある。

その片隅に、その店はあった。

「可愛い!」

店内は、女子が好きそうな木材の可愛いインテリアで統一されている。

私達は、写真に収めたり交換したりしてパンケーキを楽しんだ。


「最高だよね!ここで働けたら、毎日でもこのパンケーキが食べれるのでしょ?」

夢花のそんなセリフに、通路を挟んだ隣のテーブル席のお姉さん達が、くすりと笑う。

「まぁ・・・そうだね。」

「あ!ねぇ・・・志帆?聞いた?坂上君の話し」

新学期が始まって、2日しか経っていないのに、坂上君の噂は全校に広まっていた。

だけど、どんなに皆が話しかけても坂上君は、必要最低限の返答しかしなかった。

そこが良いと騒いでる女子も沢山居るけど、いつまでこの騒ぎが続くのか。

「ホント謎よね?転校も多いって、言うし。もしかして、親がサーカスの団員とかだったり?」

「まさか~!」

「そうだよねぇ」

夢花の発想は面白い。

「あ 志帆も話しかけてみたら?」

「え?なんでよ」

「志帆、坂上君の事気になってるでしょ?」

「え!?私がいつそんな事言った!?」

「だって、志帆・・・坂上君の事見てるじゃん」

図星だった。

確かに見ていた。

私が探している少年は金色の髪だし、笑顔も素敵だった。

坂上君とは全く違う。

それなのに、気になっているのは何故なんだろう。

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