Pyua love ~そして真実~
クリスマス

夢花とは1週間以上も話しをしていない。


こんなにも、話さないなんて事はなかった。

今年のクリスマスは平日で、クラスの皆は今日ばかりは、勉強を止めてカラオケにでも行こうと話していた。


「志帆ちゃんも行くよね?」

クラスメートに声をかけられる。

私は、雑誌を見てからまだ、あの場所に行ってない。

きっと、向かうべき場所は

GARDEN SQUARE Tokyo

あそこしか無い。


私は、悩んでいた。

カラオケに行ったら、待ち合わせの時間には間に合わない。

私と坂上君が最後に別れた時間。

ペンダントを坂上君に返した、帰り道。

外は、夕日が沈んで暗くなっていた頃だった。


でも・・・夢花とこんな状態の中、行けるハズがない。

私は、クラスメートのカラオケに行こうと思った。

「えぇ、分かっ」


「バカじゃないの!!」

突然、教室に響いた声に皆が注目する。


「夢花?」

私を誘ったクラスメートと私の間に、割り込んできた夢花に、クラスメートが怪訝な表情を浮かべた。

「志帆に言ったの!!」

「う・・・うん・・・」

そりゃ、そうだろう。

このクラスに、夢花からバカ呼ばわりされる人は、他に見当たらない。

「あたしに悪いと思ってんでしょ?

志帆って、昔っからそうだもん。

行かなきゃ!後悔するよ?

坂上君が待ってるよ」


びっくりした。

夢花がそんな事を言うなんて。

以前あれほどに全校生徒の注目を浴び、
最近では、雑誌の件で注目を浴びている、坂上君の名前に、クラスメートが反応する。

「さ・・・坂上君が志帆ちゃんと関係あるの?」


クラスメートが、疑問を口に出す。

「そうだよ? 雑誌見た?坂上君が待ってる大事な人って、志帆の事だから。」


「えー!?」


クラスメートが全員反応する。

「夢花・・・」


一体、夢花はどうしたの?


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