黒い怪物くん




ホテルを出る頃には雨も止んでいて、鷹哉のTシャツも乾いたし、お兄ちゃんのおかげで私の着替えもあって最高の状態で家に帰れる。

鷹哉と手を繋いで帰りながら私は、鷹哉にもらった指輪を眺めていた。



「小鳥」

「ん?」

「髪…直してやれなくてごめん」


お兄ちゃんにやってもらった髪は元に戻せなかったので、髪は横に束ねただけになってしまっていた。


それを気にしてくれてるみたいだ。


「ううん!もう帰るだけだもん…私も自分で上手に結べないし」

「…今度、治樹に伝授してもらうか」

「いいよー!鷹哉下手そうだもん」

「チッ!上手く出来るようになってもぜってぇやってやんねぇからな!」


いつもの私達の会話をしながらお家まで送ってもらった。

お家に着くと、お兄ちゃんが玄関に来てくれた。


「ただいまぁ」

「おかえり。鷹哉、送ってくれてありがとな」

「あぁ」

「服役に立ったみたいだね?」

「うん!雨急に降って来ちゃってビックリしてよねー!お兄ちゃん大丈夫だった?」

「俺は雨降る前に帰ってたから…そういえばさ」

「あ?」

「帯のヒモ堅めに結びなおしたのに、よく一人で外せたね?」

「鷹哉に取っ…フガッ!」



鷹哉に口を塞がれる。



「細かい事突っ込むなよ!また学校でな!!」



そう言って鷹哉は急いで帰って行くと、お兄ちゃんは大笑いしていた。



鷹哉とお兄ちゃん仲良いなぁ…



「小鳥、お祭り楽しめた?」

「うん!鷹哉にね、指輪買ってもらったんだぁ…可愛いでしょ?」

「お、良かったな。似合ってるよ」



ホテルの事は内緒だけど、鷹哉とのお祭りでの思い出話をたくさんした。



これからもたくさん思い出増えていくのかな?
< 146 / 147 >

この作品をシェア

pagetop