この恋が罪だとしても


***


昼休みになった私は、チャイムがなると同時に席を立った。

そんな私の腕を、泉くんが掴む。


「えっ……?」

「待て、どこかに行くのか?」

「……どうして、そんなこと聞くの?」


今までの泉くんなら、私が昼休みにどこへ行こうと、気にもとめなかった。

なのに、どうして……?


「また、白石の所か……?」

「……え、八雲……?」


どうして、八雲の名前が出てくるんだろう。

私は、音楽室に行くだけだ。

それに、私が八雲といようと、泉くんが気にするような事じゃないのに……。



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