この恋が罪だとしても
『そーだよ、雪乃。アイツは、お前の記憶を……奪った犯罪者なんだからな』
不意に、泉くんの言葉を思い出す。
そうだ、私みたいな犯罪者に助けられるなんて……嫌だろうな。
だったら、このままスルーして……。
「いたたっ、足くじいちゃったぁ……。だ、誰かーっ!!」
「…………」
明らかに、助けを求めてる声……。
スルーなんて、出来るわけがない。
ここでもまた、お節介な性格が仇をなした。
「仕方ない……」
触らないでって言われたら、こっそり先生でも呼ぼう。
そう諦めて、私は倒れた女子生徒へと歩み寄る。
すると、そこにいた人物に、私は驚いた。