鬼課長は、女子力高い系!?~元ヤンOLの恋事情~修正済み。

そもそも微妙に違う。
奪うと言うが、奪われる前に
私がぶっ飛ばしていた。

大体、正々堂々って何?
誰に対して……。

「俺は、暴走族『黒蝶』の総長としての
誇りとプライドにかけてあんたから茜を奪う。
いいな?課長さんよ……」

匠は、真っ直ぐ前を見ながら
挑発的な態度をとってきた。

課長って……まさか!?

私は、恐る恐る後ろを振り向くと
いつの間にか課長が後ろに立っていた。

しかも凄い目付きで睨んでいるではないか。

ひぃぃっ……めっちゃ怒っているし!?

「威勢のいい奴は、嫌いではない。だが、
いつまでも過去の栄光にしがみついて
自慢してくるガキの相手をしている暇はない」

課長は、冷たく言い放った。

「はぁっ?誰が過去の栄光だ。
俺は、現在でも族での繋がりが深い。
電話一本でこの会社をめちゃくちゃにすることぐらい
出来るんだぜ?」

はぁっ!?

電話一本でめちゃくちゃって……やってみろ。
その前にお前をぶっ飛ばす!!

「だが、やらない。
本当は、俺、あんたに宣戦布告に来ただけだからな。
それに茜は、俺が初めての男だし。
あんたより優位に立ってんだよ。
だから覚悟しておけ」

ニヤリと課長と私に告げると行ってしまう。

って、ちょっと、待て。こら!

勝手に会社の前に現れて
何ふざけたことを言っている!?

課長とか、マジで関係ないじゃん。

< 118 / 221 >

この作品をシェア

pagetop